1. Shopee手数料が「複雑」と言われる理由

Shopee(ショッピー)は東南アジア・中南米を中心に展開する巨大ECプラットフォームです。日本からの越境EC(クロスボーダー)に対応しており、多くのセラーがシンガポール、台湾、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム、ブラジルなどに出品しています。

しかし、いざ出品を始めようとすると多くのセラーが直面するのが「手数料がよくわからない」という問題です。

Shopeeの手数料が複雑に感じられる理由は、主に3つあります。

この記事では、2026年3月時点の最新データをもとに、Shopeeの手数料を国別・種類別に整理して解説します。記事後半では手数料を自動計算できる無料ツールも紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

2. 手数料の種類を5つに分けて解説

Shopeeで商品が売れると、売上から差し引かれる手数料は大きく以下の5種類に分けられます。すべての国で全種類がかかるわけではなく、国によって組み合わせが異なります。

2-1. 販売手数料(Commission Fee)

Shopeeの手数料の中核です。商品が売れたときに、売上金額に対して一定割合が差し引かれます。すべての国で課される基本手数料であり、国によって7.75%〜19.17%と大きな幅があります。

販売手数料率はセラーのタイプ(ローカル/越境)、利用する物流モデル(直送/海外倉庫/3PL)、さらにはセラーの実績ランクによっても変動する場合があります。本記事では越境セラー(Cross-border)のSLS(Shopee Logistics Service)直送モデルを基準に記載しています。

2-2. 取引手数料(Transaction Fee)

決済処理にかかるコストとして課される手数料です。クレジットカード決済、銀行振込、電子ウォレットなど、買い手が選んだ支払い方法に関係なく、一律で課されるのが特徴です。国によって2.00%〜5.40%の幅があります。

2-3. サービス料(FSS / Service Fee)

一部の国ではFSS(Fulfillment Service and Shipping)やその他のプラットフォームサービス料が追加されます。たとえば台湾(TW)では3%のFSSブラジル(BR)では6%のFSSが課されます。これは物流・フルフィルメント支援に対する手数料という位置づけです。

2-4. その他手数料(CCB / MDV / Platform Shipping)

国によっては、さらに追加の手数料がかかります。

特にフィリピン(PH)は多くの手数料が重なるため、合計が23.78%に達します。出品前に必ず確認しておきましょう。

2-5. 技術支援費(Technical Support Fee) — 2026年新設

2026年2月より新設された手数料です。シンガポール(SG)、マレーシア(MY)、タイ(TH)、ベトナム(VN)の4ヵ国で、売上に対して5%が課されます。

Shopeeの公式発表によると、技術インフラの維持・改善費用という位置づけで、ローカルセラー・越境セラーを問わず全セラータイプに適用されます。導入初期にはShopeeから広告クレジットが付与されるという措置もあるようですが、実質的なコスト増には変わりありません。

注意: 技術支援費の5%は上記の一覧表の合計には含めていません(本記事の一覧表はShopeeのセラーセンターに表示される標準的な手数料を基準としています)。技術支援費を含めると、対象4ヵ国の実質負担はさらに5%上乗せとなります。価格設定時にはこの分を必ず考慮してください。

3. 7ヵ国の手数料一覧表(2026年3月時点)

以下は2026年3月18日時点で確認した、越境セラー(SLS直送モデル)の手数料率です。

販売手数料 取引手数料 その他 合計
SG(シンガポール) 15.75% 3.00% - 18.75%
TW(台湾) 12.75% 2.00% FSS 3% + CCB 4% 21.75%
MY(マレーシア) 19.17% 3.78% - 22.95%
TH(タイ) 16.85% 3.21% - 20.06%
PH(フィリピン) 9.58% 2.24% CCB 3.36% + MDV 3%
+ 送料 5.6%
23.78%
VN(ベトナム) 14.06% 5.40% CCB 2.16% 21.62%
BR(ブラジル) 7.75% 2.00% FSS 6% 15.75%

補足: 上記は越境セラー(Cross-border / SLS直送)の標準的な手数料率です。Shopee公式倉庫利用、3PL倉庫利用などの物流モデルによって手数料率が変動する場合があります。最新の正確な値はShopee公式セラー教育ページでご確認ください。

一覧表を見ると、いくつかの傾向が見えてきます。

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4. 2026年の手数料改定まとめ

Shopeeの手数料は頻繁に変更されますが、2026年に入ってからの主な改定は以下のとおりです。

4-1. 5%技術支援費の新設(2026年2月〜)

2026年で最もインパクトの大きい変更が、この5%技術支援費(Technical Support Fee)の新設です。

Shopeeはこの負担増を緩和する措置として、対象セラーに広告クレジット(注文金額の最大5%相当)を付与するとしています。しかし広告クレジットはShopee内の広告出稿にしか使えないため、実質的なキャッシュアウトであることに変わりありません。

影響試算: 技術支援費5%を含めた場合の実質合計は、SG: 23.75%、MY: 27.95%、TH: 25.06%、VN: 26.62% となります。売価の4分の1以上が手数料に消える計算です。価格設定の見直しが必須です。

4-2. 販売手数料の改定(2026年3月〜)

2026年3月1日付けでShopee公式通知により、各国の販売手数料(Commission Fee)が改定されました。本記事の一覧表はこの改定後の数値を反映しています。

特にマレーシアとシンガポールでは、2025年から段階的に販売手数料が引き上げられてきており、その傾向が2026年も続いています。

4-3. 新規セラー向けコミッション免除(2026年〜)

一方で、新規セラーを呼び込むための優遇措置も導入されています。シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピンの5ヵ国では、新規出店から最初の3ヵ月間、月500注文までコミッション無料となります。

これからShopeeを始めるセラーにとっては、初期コストを抑えながら市場テストを行える良い機会です。

最新情報について: 手数料改定は頻繁に行われます。本記事は2026年3月時点の情報です。最新の手数料についてはShopee Japan公式サイトをご確認ください。

5. 手数料を考慮した価格設定の方法

Shopeeの手数料を正しく理解したうえで、次に重要なのが「どう価格に反映するか」です。手数料を見落としたまま値付けすると、売れれば売れるほど赤字になるという危険な状態になりかねません。

5-1. 価格設定の基本式

Shopeeでの価格設定は、以下の要素をすべて足し合わせて算出します。

Shopee販売価格の計算式
販売価格 = (仕入れ原価 + 国際送料 + 目標利益) ÷ (1 - 手数料率合計)

たとえば、シンガポール向けに以下の条件で販売する場合を考えます。

計算例(SG、技術支援費込み)
販売価格 = (8.88 + 2.23 + 3.00) ÷ (1 - 0.2375)
         = 14.11 ÷ 0.7625
         = 18.51 SGD

つまり、仕入れ原価1,000円の商品をSGDで販売する場合、最低でも約18.51 SGD(約2,084円)の値付けが必要になります。仕入れの約2倍の値段をつけて、ようやく3 SGD(約338円)の利益です。

5-2. 見落としがちなコスト

上の計算式はシンプルですが、実際にはさらに以下のコストも考慮する必要があります。

5-3. 手数料が異なる7ヵ国に同時出品する場合

Shopeeでは複数の国のマーケットプレイスに同時出品できますが、国ごとに手数料率がまったく違うため、同じ商品でも国ごとに異なる価格を設定するのが基本です。

たとえば、同じ商品でも手数料の低いブラジル向けなら安く、フィリピン向けなら高く設定する必要があります。しかし、7ヵ国分の価格を手作業で計算するのは極めて手間がかかります。

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6. 無料の価格計算ツール紹介

Shopeeの手数料計算は、国ごとに異なる手数料率・SLS送料テーブル・リベート額・為替レートを組み合わせる必要があり、正確な計算には非常に手間がかかります。

そこでおすすめしたいのが、Shopee越境セラー向けの無料価格計算ツール「Auto-Shopee 価格計算ツール」です。

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7. 出品作業の自動化ツール紹介

価格計算の次に時間がかかるのが、出品データの作成です。Shopeeに商品を登録するには、商品画像の整形、Mass Uploadファイルの作成、カテゴリ設定、商品説明の翻訳など、多くのステップが必要になります。

特に数十〜数百商品を扱うセラーにとっては、1商品ずつ手作業で登録するのは非現実的です。

「Auto-Shopee」は、Shopee SGで売れている商品からAmazonの同等日本商品を自動マッチングし、Shopee出品に必要なデータを一括自動生成するツールです。

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8. まとめ

Shopeeの手数料は国ごとに異なり、複数の手数料が重なるため一見複雑です。しかし、種類を理解して整理すれば、正確な価格設定が可能になります。

最後に、本記事のポイントをまとめます。

Shopeeは手数料が年々上昇傾向にありますが、東南アジア最大のECプラットフォームとしての集客力は依然として強力です。手数料を正しく理解し、適切な価格設定を行うことで、越境ECでの安定した利益確保を目指しましょう。

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