Shopeeの送料が複雑な理由

Shopee(ショッピー)で日本から東南アジアへ越境販売を始めようとすると、まず壁にぶつかるのが「送料」です。国内ECと違い、越境ECの送料は配送先の国・商品の重量・リベートの有無という3つの要素が絡み合うため、一見しただけでは全体像がつかみにくい構造になっています。

さらにShopeeでは、購入者が「送料無料」のショップを好む傾向が非常に強く、セラー(出品者)が送料を負担するケースが一般的です。つまり、送料を正確に把握していないと、売れれば売れるほど赤字になるという危険な状態に陥りかねません。

この記事では、Shopeeの公式配送サービスであるSLS(Shopee Logistics Service)の送料を、対応7ヵ国すべてについて重量帯別にまとめました。2026年3月時点の最新データをもとに、リベートの仕組みや送料を抑えるコツ、利益計算の具体例まで詳しく解説します。

SLS(Shopee Logistics Service)とは?

SLS(Shopee Logistics Service)は、Shopeeが提供する国際物流サービスです。日本のセラーが商品を出品すると、購入後に日本国内の集荷倉庫へ商品を発送し、そこからShopeeがまとめて各国の購入者のもとへ配送するという仕組みです。

SLS配送の流れ

  1. 注文が入ったら、日本国内のSLS指定倉庫(関東圏)へ商品を発送
  2. SLS倉庫で検品・仕分けが行われ、国際便で各国の現地ハブへ
  3. 現地ハブから各国の配送業者が購入者の自宅へラストマイル配送

SLSのメリットは、セラーが個別に国際配送の手配をする必要がない点です。EMS・FedEx・DHLなどを自分で手配する場合と比較して、送料が大幅に安くなるケースがほとんどです。また、Shopeeの追跡システムと統合されているため、購入者にとっても安心感があります。

一方で注意が必要なのは、SLSの送料は商品の重量(実重量)に基づいて段階的に課金される点です。国ごとに通貨も料金体系も異なるため、複数国に出品する場合は各国の送料テーブルを把握しておく必要があります。

SLSの対応国

2026年3月現在、日本セラーがSLSを利用して発送できるのは以下の7ヵ国です。

それぞれの国で送料体系がまったく異なるため、次のセクションで具体的な送料テーブルを確認していきましょう。

7ヵ国のSLS送料テーブル(重量帯別比較)

以下の送料テーブルは、リベート適用後(rebateモード)の金額です。リベートについては次のセクションで詳しく解説しますが、通常はリベートが適用された状態の金額がセラーの実質負担となります。

代表的な重量帯(100g、500g、1kg、2kg、5kg)で比較しています。実際のSLS送料はさらに細かい刻み(100g〜250g単位)で設定されています。

全7ヵ国 送料一覧(リベート適用後)

重量 シンガポールSGD 台湾TWD マレーシアMYR タイTHB フィリピンPHP ベトナムVND ブラジルBRL
100g 2.23 36.70 1.70 52 31 17,000 11.50
500g 3.15 88.70 8.50 148 231 109,000 58.00
1kg 8.15 153.70 17.00 268 481 220,000 118.00
2kg 18.15 283.70 34.00 508 981 430,000 238.00
5kg 48.15 673.70 85.00 1,228 2,481 1,060,000 598.00

注意: 上記は各国の現地通貨での金額です

SLS送料はすべて各国の現地通貨で請求されます。日本円に換算する際は、その時点の為替レートを考慮する必要があります。たとえばシンガポールのSGD 8.15(1kg)は、1SGD = 110円として約897円に相当します。

各国の送料の特徴

シンガポール(SGD)は、100gで2.23SGD(約245円)と比較的安価にスタートしますが、重量増加に伴う上昇幅が大きく、5kgでは48.15SGD(約5,297円)になります。100gあたり約1SGDずつ増える構造で、250g刻みで2.50SGDずつ加算されます。

台湾(TWD)は、100gで36.70TWD(約183円)とスタートが安いのが特徴です。500gまでは比較的安価ですが、そこから先は急激に上がります。5kgで673.70TWD(約3,369円)と、重量物でもシンガポール向けより割安になるケースがあります。

マレーシア(MYR)は、100gでわずか1.70MYR(約57円)と7ヵ国中最安です。1kgでも17.00MYR(約567円)と非常にリーズナブルで、コスパ重視の出品先として人気があります。

タイ(THB)は、100gで52THB(約218円)。1kgで268THB(約1,126円)と中程度の水準です。東南アジアの中ではやや高めですが、市場規模が大きいため出品メリットは十分にあります。

フィリピン(PHP)は、100gで31PHP(約84円)と安くスタートしますが、500gで231PHP(約623円)と急激に上昇する特徴があります。軽量商品に向いている市場といえるでしょう。

ベトナム(VND)は、100gで17,000VND(約102円)。通貨単位が大きいため数字のインパクトがありますが、日本円換算では中程度です。1kgで220,000VND(約1,320円)とやや高めの印象です。

ブラジル(BRL)は、100gで11.50BRL(約345円)と他国に比べて高い水準です。南米への国際配送はコストがかかるため、高単価商品でないと利益を出しにくい市場です。5kgで598.00BRL(約17,940円)と、重量物の配送は現実的ではありません。

リベートあり/なしの違い

SLS送料を理解するうえで欠かせないのが「リベート(rebate)」の仕組みです。リベートとは、Shopeeがセラーに対して送料の一部を補助(還元)する制度のことです。

前のセクションで紹介した送料テーブルはリベート適用後の金額です。リベートが適用されない場合、セラーが負担するSLS送料はさらに高くなります。

各国のリベート額

通貨 リベート額(1注文あたり) リベートなしの
1kg送料
リベートありの
1kg送料
差額
シンガポール SGD 1.37 9.52 8.15 -1.37
台湾 TWD 45.00 198.70 153.70 -45.00
マレーシア MYR 8.05 25.05 17.00 -8.05
タイ THB 79.00 347.00 268.00 -79.00
フィリピン PHP 100.00 581.00 481.00 -100.00
ベトナム VND 30,000 250,000 220,000 -30,000
ブラジル BRL 19.00 137.00 118.00 -19.00

リベートはいつ適用される?

リベートの適用条件はShopeeの施策により変動しますが、一般的にはFree Shipping Promotionに参加しているセラーに対して適用されます。Shopee Seller Centerの「マーケティングセンター」からFree Shipping Promotionへの参加登録が必要です。

ほとんどのセラーがこのプロモーションに参加しているため、実質的にはリベート適用後の送料がスタンダードと考えて問題ありません。ただし、利益計算時にはリベートなしのケースも想定しておくのが安全です。

リベートの効果が大きい国は?

リベートの「お得度」は国によって異なります。日本円換算で比較すると、マレーシアのリベート(8.05MYR、約268円)は1kg送料17.00MYRに対して約47%もの割引率になります。一方、シンガポールのリベート(1.37SGD、約151円)は1kg送料8.15SGDに対して約17%と控えめです。

どの国に出品するか迷っている場合、リベートの割引率が高い国ほどセラーにとって有利と言えます。マレーシアやフィリピンはリベートの恩恵が特に大きい市場です。

送料を安く抑える5つのコツ

SLS送料は重量ベースで課金されるため、工夫次第で大幅にコストを削減できます。Shopeeで利益を出しているセラーが実践しているテクニックを紹介します。

1. 軽量商品を選んで出品する

最も効果的なのは、そもそも軽い商品を中心に出品することです。特に500g以下の商品は送料が大幅に安く、利益率を確保しやすくなります。化粧品のサンプル、アクセサリー、文具、小型の雑貨などが好例です。逆に、飲料や調味料など重量のある食品は送料負けしやすいので要注意です。

2. 梱包材を軽くする

SLS送料は「商品+梱包材」の総重量で計算されます。段ボールの代わりにクッション封筒を使う、緩衝材を最小限にするなど、梱包材そのものを軽くする工夫が重要です。特に100g刻みで料金が変わる国では、わずかな軽量化で1ランク下の料金帯に収まることがあります。

3. Free Shipping Promotionに必ず参加する

前述のリベートを受けるために、Free Shipping Promotionへの参加は必須です。参加しないとリベートが適用されず、送料がそのまま全額負担になります。Seller Centerから登録するだけなので、ショップ開設後すぐに設定しましょう。

4. 送料込みの価格設定をする

Shopeeでは「送料無料」の商品が圧倒的にクリックされやすい傾向があります。送料を商品価格に上乗せして「送料無料」表記にするのがベストプラクティスです。その際、正確な送料を把握していないと値付けを間違えるので、この記事の送料テーブルを活用してください。

5. 重量帯の境界を意識する

SLSの送料は段階制です。たとえばシンガポール向けの場合、500g以下なら3.15SGDですが、501g〜750gになると5.65SGDに跳ね上がります。重量帯の境界ギリギリの商品は、梱包の工夫で1つ下の帯に収めることを意識しましょう。たった数グラムの差で送料が大きく変わります。

送料込みの利益計算方法(具体例付き)

Shopeeでの利益計算は、送料だけでなく販売手数料(コミッション)やトランザクション手数料も考慮する必要があります。ここでは、シンガポール向けに出品する場合の具体例を見てみましょう。

シンガポール向けの手数料率

計算例: 500gの商品をSGD 25で販売する場合

利益シミュレーション(シンガポール向け・リベートあり)

販売価格 SGD 25.00
販売手数料(15.75%) - SGD 3.94
トランザクション手数料(3.0%) - SGD 0.75
SLS送料(500g・リベート適用後) - SGD 3.15
セラー受取額 SGD 17.16

この例では、SGD 25.00で販売して手元に残るのはSGD 17.16(約1,888円 / 1SGD=110円換算)です。仕入れ値が1,000円であれば約888円の利益となります。

もう一つの例: 1kgの商品をSGD 40で販売する場合

利益シミュレーション(シンガポール向け・リベートあり)

販売価格 SGD 40.00
販売手数料(15.75%) - SGD 6.30
トランザクション手数料(3.0%) - SGD 1.20
SLS送料(1kg・リベート適用後) - SGD 8.15
セラー受取額 SGD 24.35

SGD 40.00で販売して手元に残るのはSGD 24.35(約2,679円)です。仕入れ値が1,500円なら約1,179円の利益になります。送料が高くなる分、販売価格を適切に設定しないと利益が圧迫されることがわかります。

利益計算で見落としがちなポイント

上記に加えて、日本国内の送料(自宅からSLS倉庫まで)、仕入れコスト梱包資材費為替変動リスクも考慮する必要があります。すべてを手計算するのは大変なので、ツールの活用をおすすめします。

送料込みの利益を自動計算

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送料計算を自動化するツール

ここまで見てきたように、Shopeeの送料計算は国ごとに異なる通貨・料金体系・手数料率を考慮する必要があり、手計算で管理するのは現実的ではありません。特に複数の国に出品する場合や、商品数が多い場合はなおさらです。

calc.autoshopee.net(利益計算ツール)

calc.autoshopee.netは、Shopee向けの利益計算に特化した無料ツールです。仕入れ値・販売価格・商品重量を入力するだけで、SLS送料・販売手数料・トランザクション手数料をすべて自動計算し、最終的な利益額と利益率を一瞬で算出します。

Auto-Shopee(出品データ自動生成ツール)

送料計算だけでなく、出品データの作成そのものを自動化したい場合は、Auto-Shopeeがおすすめです。Shopee SGで売れている商品からAmazonの同等日本商品を自動マッチングし、Shopee用の画像整形・価格計算・Mass Uploadファイルをまとめて自動生成します。

まとめ

この記事では、Shopeeの公式配送サービスSLS(Shopee Logistics Service)の送料について、対応7ヵ国の送料テーブルからリベートの仕組み、送料を抑えるコツ、利益計算の方法まで解説しました。

この記事のポイント

Shopee越境ECで成功するカギは、正確なコスト把握に基づいた価格設定です。送料を正しく理解し、適切な利益計算を行ったうえで出品すれば、東南アジア・ブラジルの巨大市場で安定した収益を上げることができます。

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