「Shopeeで利益が出ない」は初心者あるある
「Shopeeで商品を出品してみたけど、計算してみたら赤字だった」「売れているのに利益がほとんど残らない」――これは、Shopee越境ECを始めた多くのセラーが直面する典型的な悩みです。
実際にSNSやブログを見ると、「Shopeeを始めて2ヶ月目だが全く利益が出ない」「手数料が思ったより高くて赤字になった」という声が数多く見つかります。ある調査では、越境ECの失敗原因として「価格設定の失敗」が32%、「商品の価格競争力が不十分」が37%を占めるという結果も出ています。
しかし、利益が出ないからといってShopee越境ECに将来性がないわけではありません。問題の大半は、コスト構造を正しく把握できていないことにあります。手数料・送料・為替といった変動費を正確に計算し、適切な価格設定をすれば、きちんと利益を残せるビジネスモデルです。
この記事では、Shopee出品で利益が出ない5つの根本原因と、それぞれに対する具体的な対策を解説します。仕入れ価格1,500円の商品を例にした実際の利益計算も載せているので、ぜひ最後までご覧ください。
原因1: 手数料を甘く見積もっている(合計20〜25%もかかる)
Shopeeの手数料について「販売手数料は3%程度で安い」という情報を見かけることがあります。確かに、販売手数料の基本料率だけを見れば他プラットフォームより低いのは事実です。しかし、実際にセラーが負担するコストはそれだけではありません。
Shopee手数料の内訳
Shopeeで商品が売れた場合にかかる手数料は、大きく分けて以下の4種類です。
- 販売手数料(Commission Fee): 売上に対して発生する基本手数料。国によって異なるが概ね2〜6%程度。
- 決済手数料(Transaction Fee): 買い手の支払い処理にかかる手数料。通常2〜3%。
- サービス手数料(Service Fee): プラットフォームの利用に対する手数料。近年各国で導入が進んでいる。
- 技術支援費(Technical Support Fee): 2026年2月に4ヵ国で新設された手数料。約5%。
これらを合計すると、国によって15%〜24%にも達します。「販売手数料3%」だけを見て価格を決めてしまうと、残りの15〜20%分がそのまま利益を圧迫します。
国別の手数料合計(2026年3月時点)
| 出品先 | 手数料合計 | 備考 |
|---|---|---|
| シンガポール (SG) | 18.75% | 最も取引量が多い市場 |
| 台湾 (TW) | 21.75% | 日本製品の需要が高い |
| マレーシア (MY) | 22.95% | 技術支援費5%含む |
| タイ (TH) | 20.06% | 成長市場 |
| フィリピン (PH) | 23.78% | 手数料が最も高い |
| ベトナム (VN) | 21.62% | 技術支援費5%含む |
| ブラジル (BR) | 15.75% | 手数料は最安 |
注意: 2026年2月の改定で、4ヵ国に5%の技術支援費が新設されました。以前のデータで計算していると、それだけで5%の誤差が生じます。手数料は定期的に改定されるため、常に最新の料率で計算することが重要です。
たとえば、シンガポールで SGD 20(約2,200円)の商品を売った場合、手数料だけで SGD 3.75(約413円)が差し引かれます。仕入れ値と送料を引いた後に手数料を引くと、想定していた利益がほぼ消えてしまう――これが「売れてるのに儲からない」の正体です。
7ヵ国の手数料・送料・為替を自動計算
無料で価格計算する →原因2: 国際送料を考慮していない(重量で大きく変わる)
国内ECとの最大の違いは、国際送料が発生することです。Shopeeでは公式の物流サービス「SLS(Shopee Logistics Service)」を使って発送しますが、この送料は商品の重量と配送先によって大きく変動します。
SLS送料の具体例
シンガポール向けの場合、以下のような料金体系になっています。
- 200g以下: SGD 2.46(約270円)
- 500g以下: SGD 4.50(約495円)
- 1kg以下: SGD 7.00(約770円)
- 2kg以下: SGD 11.50(約1,265円)
200gを少しでも超えると送料が一気に跳ね上がります。たとえば商品重量が210gだった場合、送料は200g枠のSGD 2.46ではなく500g枠のSGD 4.50が適用されます。たった10gの差で送料が約1.8倍になるのです。
「送料込み」が当たり前の市場
さらに厄介なのは、東南アジアのEC市場では「送料無料」が顧客の期待値になっているということです。Shopeeでは一定額以上の購入で送料割引が適用されるプログラムがありますが、低価格商品では送料を商品価格に上乗せする必要があります。
つまり、国際送料を正確に把握して販売価格に織り込まないと、送料分がそのまま赤字になります。特に重い商品(食品、飲料、化粧品など)は送料だけで利益が吹き飛ぶケースも珍しくありません。
ポイント: 出品する商品の実測重量(梱包材込み)を必ず計測してから価格を設定しましょう。カタログ重量と実際の発送重量は異なることが多く、梱包材だけで50〜100g増えることもあります。
重量を入れるだけで7ヵ国の送料を自動計算
無料で価格計算する →原因3: 為替変動のリスクを無視している
Shopeeでの売上は現地通貨(SGD、TWD、MYRなど)で計上され、日本円への換金時に為替レートが適用されます。この為替変動リスクを価格設定に織り込んでいないセラーが非常に多いです。
為替の影響は思った以上に大きい
たとえば、SGD/JPY(シンガポールドル対円)のレートは、過去1年間で約105円〜115円の間で推移しています。SGD 20の商品を売った場合、レートが110円なら売上は2,200円ですが、105円に下がれば2,100円。たった5円の変動で100円(約4.5%)の差が出ます。
これに加え、Shopeeの為替手数料(通常1〜2%程度)も発生します。プラットフォーム側で換算される際のレートは市場レートより不利な場合が多く、この「見えないコスト」が利益を削ります。
円安のときに始めた人は要注意
円安局面でShopeeを始めた場合、価格設定時点では利益が出る計算だったのに、円高に振れた途端に赤字になるというパターンがあります。為替は常に変動するものなので、最低でも5%程度のバッファを価格に含めておくのが安全策です。
最新の為替レートを反映した利益計算
無料で価格計算する →原因4: 出品する国の選び方が間違っている
Shopeeでは複数の国・地域に出品できますが、「どこでも同じように売れる」わけではありません。国によって手数料率、送料、購買力、競合状況がまったく異なるため、同じ商品でも出品先によって利益に大きな差が出ます。
同じ商品でも国によって利益が全然違う
前述の手数料表を見ると、ブラジル(15.75%)とフィリピン(23.78%)では8%以上の差があります。仮に売上が1万円だったとすると、手数料だけで800円以上の違いです。
さらに、国ごとの購買力の差も考慮が必要です。シンガポールや台湾は比較的購買力が高く、日本製品にプレミアム価格を付けやすい一方、フィリピンやベトナムでは価格感度が非常に高く、高めの設定が通りにくい傾向があります。
初心者がやりがちなミス
- 「とりあえず全ヵ国に出品」: 各国の価格を個別に最適化できず、一律の価格で出品してしまう
- 市場規模だけで選ぶ: 人口が多い=売れるとは限らない。競合の数や客単価も重要
- 手数料の安さだけで選ぶ: 手数料が安くても送料が高ければ意味がない
重要なのは、手数料 + 送料 + 為替コストを合算した「総コスト」で国を比較することです。総コストベースで見ると、意外な国が最も利益率が高いケースもあります。
7ヵ国の利益を一括比較できるツール
無料で価格計算する →原因5: 出品作業にかかる時間コストを計算していない
見落とされがちですが、出品作業そのものにかかる時間コストも「利益が出ない」と感じる大きな要因です。
1商品あたりの作業にどれくらいかかるか
Shopeeに商品を出品するには、以下の作業が必要です。
- 商品リサーチ: 売れそうな商品を探す(15〜30分/商品)
- 商品情報の翻訳: タイトル・説明文を英語や現地語に翻訳(10〜20分/商品)
- 画像の準備: 商品画像の加工・フレーム合成・リサイズ(10〜15分/商品)
- 価格計算: 手数料・送料・為替を考慮した販売価格の算出(5〜10分/商品)
- 出品データ入力: カテゴリ選択、属性入力、Mass Uploadファイルの作成(10〜15分/商品)
合計すると、1商品あたり50分〜90分かかる計算です。50商品を出品しようと思ったら、約40〜75時間。副業で1日2時間作業できるとしても、20日〜38日かかります。
時給換算してみると...
仮に50商品を出品して月の利益が3万円だったとすると、作業時間が50時間なら時給600円。最低賃金を大きく下回ります。出品数を増やしてスケールしない限り、「労力に見合わない」と感じるのは当然です。
Shopeeで利益を出しているセラーの多くは、この作業をツールや外注で効率化しています。特に、画像加工・価格計算・Mass Uploadファイルの作成といった「機械的な繰り返し作業」は自動化の効果が大きい部分です。
出品作業を自動化して時間コストを削減
Auto-Shopeeの詳細を見る →対策: 正確な利益計算の方法(具体的な計算式付き)
原因がわかったところで、具体的にどうすればよいのか。最も重要な対策は、出品前に正確な利益計算をすることです。
利益計算の基本式
利益 = 販売価格 - 仕入れ価格 - 国内送料 - 国際送料(SLS) - Shopee手数料 - 為替コスト
この計算式にあてはめて、仕入れ価格1,500円の商品をシンガポールで販売する場合の具体例を見てみましょう。
計算例: 仕入れ1,500円の商品をSGで販売する場合
条件: 商品重量200g、仕入れ価格1,500円、国内送料200円、SGD/JPY = 110円
■ 販売価格を SGD 25(2,750円)に設定した場合
売上(日本円換算): SGD 25 x 110 = 2,750円
仕入れ価格: -1,500円
国内送料(FBA等→SLS倉庫): -200円
SLS国際送料(200g, SG): SGD 2.46 x 110 = -271円
Shopee手数料(18.75%): 2,750 x 0.1875 = -516円
為替バッファ(2%): 2,750 x 0.02 = -55円
利益 = 2,750 - 1,500 - 200 - 271 - 516 - 55 = 208円(利益率 7.6%)
この例では、SGD 25で売ってようやく208円の利益。利益率はわずか7.6%です。もし手数料を「5%くらいだろう」と甘く見積もって SGD 20 で出品していたらどうなるでしょうか。
■ 販売価格を SGD 20(2,200円)に設定した場合
売上(日本円換算): SGD 20 x 110 = 2,200円
仕入れ価格: -1,500円
国内送料: -200円
SLS国際送料(200g, SG): -271円
Shopee手数料(18.75%): 2,200 x 0.1875 = -413円
為替バッファ(2%): 2,200 x 0.02 = -44円
利益 = 2,200 - 1,500 - 200 - 271 - 413 - 44 = -228円(赤字)
SGD 20 では228円の赤字です。売れれば売れるほど損失が膨らみます。この差を事前に把握できるかどうかが、Shopee出品の成否を分けるポイントです。
利益計算のチェックリスト
出品前に以下の項目をすべて確認しましょう。
- 仕入れ価格(税込み)を正確に把握しているか
- 商品の実測重量(梱包材込み)を計測したか
- 出品先の国の手数料合計を最新データで確認したか
- SLS送料を重量区分に基づいて計算したか
- 為替レートにバッファ(最低2〜5%)を入れたか
- 国内送料(自宅→SLS倉庫)を含めたか
- 割引・クーポン適用後も利益が残る価格か
対策: 利益が出やすい国の選び方
すべての国で同じように出品するのではなく、商品の特性に合った国を選ぶことで利益率を大幅に改善できます。
国選びの3つの基準
- 総コスト(手数料 + 送料)が低い国を選ぶ: ブラジル(15.75%)は手数料が最安ですが、送料は距離が遠い分割高です。シンガポール(18.75%)は手数料と送料のバランスが良く、初心者に向いています。
- 日本製品にプレミアムが付く国を選ぶ: シンガポールと台湾は日本製品への信頼度が高く、多少高めの価格設定でも売れやすい傾向があります。「Made in Japan」のプレミアムを活かせる市場を狙いましょう。
- 商品カテゴリとの相性を見る: 化粧品・スキンケアは台湾で人気、食品・お菓子はシンガポールで需要が高い、など商品カテゴリによって相性の良い国があります。
初心者におすすめの出品先
まずはシンガポール(SG)から始めるのがおすすめです。理由は3つ: (1) 手数料率が比較的低い(18.75%)、(2) 英語で出品できるため翻訳コストが低い、(3) 日本製品の需要が高く客単価も高い。慣れてきたら台湾やタイに展開していく戦略が効率的です。
国ごとの利益率を「事前に」比較する
同じ商品を7ヵ国すべてで利益計算し、利益率の高い国から優先的に出品するのが理想です。ただし、手計算で7ヵ国分の手数料・送料・為替を計算するのは現実的ではありません。後述する計算ツールを使えば、商品原価と重量を入力するだけで7ヵ国の利益を一括比較できます。
ツール紹介: 計算と出品を効率化する
ここまで解説してきた「手数料」「送料」「為替」「国選び」「時間コスト」の問題は、適切なツールを使うことで大幅に解決できます。
1. Shopee利益計算ツール(無料)
calc.autoshopee.net では、商品原価・重量・国内送料を入力するだけで、7ヵ国の推奨販売価格と利益額を一括計算できます。
- 7ヵ国すべての最新手数料率を自動適用
- 重量別のSLS送料を自動計算
- 最新の為替レートを反映
- 利益が出る最低販売価格を自動算出
- 利用は完全無料
「この商品は出品して利益が出るのか?」を10秒で判定できるので、リサーチ段階で赤字商品を弾けるようになります。
2. Auto-Shopee(出品作業の自動化ツール)
原因5で解説した「時間コスト」を削減するためのツールです。autoshopee.net で詳細を確認できます。
- 商品画像の自動加工(フレーム合成・リサイズ)
- 利益が出る販売価格の自動計算
- Mass Uploadファイルの自動生成
- 50商品の出品準備が約15分で完了
手作業で1商品50〜90分かかっていた出品準備が、Auto-Shopeeを使えば50商品まとめて約15分。作業時間を1/10以下に短縮できます。
まとめ: Shopeeで利益を出すために必要なこと
この記事で解説したShopee出品で利益が出ない5つの原因をおさらいします。
- 手数料を甘く見積もっている → 国別の合計手数料は15〜24%。最新の料率で計算すること
- 国際送料を考慮していない → 梱包込みの実測重量でSLS送料を計算。重量区分の境界に注意
- 為替変動を無視している → 最低2〜5%のバッファを価格に含める
- 出品国の選び方が間違っている → 手数料+送料+為替の「総コスト」で国を比較する
- 時間コストを計算していない → ツールや外注で作業を効率化し、時間あたりの利益を高める
共通する対策は、「出品前に正確な数字で利益計算をする」ことです。感覚や概算ではなく、手数料・送料・為替をすべて含めた正確な計算をすれば、赤字商品を出品前に排除でき、利益が残る商品だけを効率的に出品できます。
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